Rain
『今日は雨やから彼女はいいんや?』

『あ…ぁ。もういいねんそのことは。ほっといてや。なんか話したらしんどなるし』





何か…あったのかな…
でもそんなこと聞けるはずもなかった。






『ごめん変なこと聞いて…ごめんね』




あたしはそう言うしかなかった。





『ごめん…俺知香ちゃんに当たってもうたな。なんか情けないわ。女にはまた浮気されてるし…ほんまよう分からんわ自分が』




少し落ち込んだ顔をしてそう言った聖夜くんを見ていると、あたしは余計に切なかった。





この人を苦しめる彼女が…許せない。
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