Rain
聖夜くんからの連絡は二日たってもないままだった。


あたしは思った。


やっぱりあれは勢いだったんだろう。


悔しいけどそんなもの。




男なんて信じるものじゃない。

あたしはまたそう思った。






でもあの日から三日目の夜、やっと聖夜くんから連絡が入った。



急に入ってきた一件のメール。


[今日仕事終わったら会える?
心斎橋で時間潰してるから連絡下さい]






絵文字も何もないサッパリしたメールがやけに男らしく感じた。




[分かった
九時過ぎに終わって半には
出れるからするね]





メール送信───



たった一件のメールで、昨日まであんなにテンションがた落ちだったあたしは一瞬で変わってた。



仕事も急にやる気出てきてやたらと張り切ったりして。






『知香は分かりやすい子やわほんま』

浅田店長にはそう言って笑われた。








頭がいっぱいになる。


考えてもきりがないのにずっと考えてしまう。


早く…会いたい。
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