Rain
聖夜が起きてからもあたしの心のモヤモヤはひどくなる一方だった。





『聖夜そういえばさっき携帯鳴ってたで』

『ほんま?』



聖夜はソファーの上にあった携帯を手に取って画面を見ていた。


そして、見て一瞬びっくりした顔をすると、すぐに携帯を閉じた。



なんなん…?

でもあたしは動揺する気持ちを抑えながら気丈に振る舞った。






『なぁ今日休みやし久しぶりにどっか行こっか』

でも…

『あ、ゴメン。仕事の連絡っぽいから一回家帰るわ。もしかしたら休日出勤なるかもしれんし』




ウソや…






『なぁ…聖夜あたしのこと好き?』

『好きやで』

『ほんま?』

『うん』





あたしは…怖かった。


聖夜の気持ちが離れていくような気がした。

聖夜の心の中からあたしがいなくなってしまうようで…。
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