Rain
三分後…

いや、そんなにたってなかったかな。

とりあえず早かった。



聖夜くんは両手に袋を持って走りながらコンビニから出てきた。





『送るわ、とりあえず行こ。電車で帰るよりタクのほうが早いし』



そう言って聖夜くんはたまたま通ったタクシーを止めた。







こういう優しさはずるい。

期待ってゆうか…
勘違いしてしまう。




タクシーに乗ってる間も何回もおでこに手を当てて熱をチェックしてくれていた。




『てゆうか聖夜くん今仕事中ちゃうの?』

『うん、今お昼休み。なんとなく用もなかってんけどコンビニ行ってみたら外歩いてる知香見つけてびっくりして飛び出してたわ俺(笑)』





なぁ…
これも運命のいたずらだったのかな。



あたし…
気持ちにストップかけれなくなっていった。




運転手にあたしの代わりに道を案内してくれる姿を見ていると、もう場所覚えてくれてるんだ…って嬉しくなった。
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