☆黒い翼のクリスマス☆
もとより私の糧は人間の生命力。
吸い付くしてやる。
奪い取ってやる。
その命の灯をけしてやる。
…そう思った矢先だった。
「おぉ、何という事だ」
冷え切った私の身体に黒い布がかけられた。
見れば、疼くまった私のそばに初老の男性が立っている。
「こんなに冷たい身体になって…大丈夫ですか?」
私の背中の黒い翼には目もくれず。
その男は温かな笑みを浮かべる。
胸にはロザリオが揺れている…。