my name
学校に行きたくないと思っていても、急がなきゃ遅刻しちゃうと思いながら制服に着替えている自分が哀しい。
こんな時サボれる人が羨ましいな。
着替えを終えてリビングに入ると、赤木君がいた。
パパはあたしが起きる頃にはもう家を出ている。
ママはリビングにはいなかった。
きっと洗濯物でも干してるんだ。
2階に上がって来たついでにあたしを起こしに来たんだと思う。
赤木君は朝食を食べていた。
その向かい側にあたしの朝食がすでに用意されている。
「あ、おはよう」
先に挨拶をしてきたのは赤木君だった。
「おはよ…」
赤木君と目が合ったけれど、さっと目線を外して椅子に座り朝食を食べ始めた。
「えっと、今日一緒に学校行ってくれる?道分かんないし」
「えっ。う、うん」
やっぱりそうだよね…。