my name
「さみぃー!」
赤木君が突然叫んだ。
今は1月。
寒いのなんて当たり前だ。
「寒くない?」
「あ、うん。寒い」
でもいつもよりは寒くなかった。
赤木君の大きな背中が冬の冷たい風を防いでくれていたから。
男の人の背中ってこんなに大きいんだ。
こんなにまじまじ見たの初めてかも。
「耳取れそう!」
「あはは」
その気持ち凄く分かる(笑)。
「あ、今笑っただろ!自分は俺の後ろで風来ないからって人事みたいにっ!」
「え?あ、ごめん」
「あー、手もヤバイ。次どっち?」
「あ、右。」
「りょーかい」
なんか赤木君っていい人かもしれない。
苦手だと思ってたけど、実際話してみたら話しやすいかも。