冬の贈り物
「寒くない?大丈夫??」
優しい声が聞こえてきた。

さっきのお姉さんだ!
ボクを助けてくれたんだ!
お姉さんが連れてきてくれた!!

「お姉さん・・・。」
お姉さんの足に顔をこすりつける。

あれ??さっきの夢と同じような・・・。

「まぁ。可愛いわね♪私の名前は・・・」



−ガタンッ−

さっきと一緒だ・・・。

やっぱりこれも夢・・・?


「あら大変!!」

そう言いながらお姉さんはキッチンに走って行った。

よかった・・・。

夢じゃなかった。

ホッとしたのもつかの間、
おいていかれちゃう!!?

「まって!!おいていかないで!!」

ボクはお姉さんを追いかけた。


お姉さんは大きな荷物を持ちながら
「どうしたの??」と言ってボクを見た。

お姉さんは荷物を置くと
「お腹が空いているのかな?ご飯買ってくるから待ててね。」
と言って出て行こうとする。

「あ!おいてかないで!!」

ボクはお姉さんの足にスリスリした。

「あなたは寂しん坊さんね。」
と言って笑うと、ボクを持ち上げて、
「私の名前は彩乃っていうのよ。
あなたのお名前は何かしら??」
と笑いながら部屋からひざかけと呼ばれている毛布のような物を持ってきて、
それにボクを包むと、一緒に連れて行ってくれた。

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