冬の贈り物
「まって、まって!まってよぉ!!」

ボクは泣きながら必死でお姉さんについて行った。

お姉さんはしゃがんでボクの頭をまたなでなでしてくれた。
そして「ごめんね。」
と言ってまた歩き出す。


ボクはあきらめないでついて行った。

そんなことを繰り返していると、だんだん身体の力が抜けてくる。

声が小さくなっていく。


ボクは倒れた。
それでもお姉さんを呼び続けた。
今までの事を一気に思いだす。

お姉ちゃんと遊んだこと。
お姉ちゃんが最後まで心配してくれたこと。

ママ・・・。

ボクはもう二度とママには会えないんだ・・・。


最後にお姉さんがボクの方に走ってくる姿がまるでスローモーションのように見える。



そしてそのままボクは力つきた・・・。



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