女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

体育倉庫…。

凄い、嫌な予感がする…。


「お、良いじゃん行こうぜ~♪」

『はっ!?行かないし…ってちょっと!離してよ!!』


あたしを連れて行こうと、手を引っ張るチャラ男。


「良いじゃんちょっと位~仲良くしようぜ?」


「嫌だってばっ…!」

誰があんたなんかと仲良くするか!


一生懸命抵抗するけど、全然離れない、最後は押し込まれるように体育倉庫に入らされた。


「じゃあ、後は2人切りでね♪お兄ちゃん、優しくしなきゃダメだよ?」


クスクスと笑っている取り巻きと小野。


「分かってるって!ほら、早く!」


「はいはい,じゃあね~♪」


『ちょっと何してんのよ!』


ドアの方に行こうとしたのに、チャラ男に手を掴ましえられたままで行けない。

ガラカラと閉まっていくドア。

完全に閉まる瞬間、小野が勝ち誇ったような、嫌な笑みを浮かべた……。



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