女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
「里中さん!」
呼ばれた名前に振り向く。
『…何?』
読んできたのは小野で、後ろにいつも小野と居る友達(っていうか取り巻き?)が居たしかも腕組んで偉そうにしてるし…。
「ちょっと来て欲しいだけどぉ~良い?」
いつものように語尾を伸ばして喋る小野だけど、いつもと雰囲気が違う。
『…あたし帰りたいんだけど』
面倒くさいし…。
「いいから来れば良いんだよ!」
取り巻きの1人が言う。
『は?』
なんでそんな喧嘩腰なわけ?
あたしあんたと殆ど喋った事無いんですけど…。
もう1人も睨んでるし!