女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

「久しぶり~♪っていうか去年ぶり~!」

やっぱり口調も軽い男が言う。

ん?去年……

あ!!


『あんた屋上で!!』

去年、キスしようとしてきた男じゃん!

何で今更現れた訳!?

「紹介したい人ってこの人なの♪」


小野が楽しそうに言う。


『はぁ~!?紹介って…何で!?』

されても困るし!


「え~だってぇ~里中さんて佐伯くんの事好きじゃないんでしょぉ~?」


『それと何が関係あるわけ?』


また語尾伸ばし始めてウザい!!


「あるよぉ~。だって佐伯くん、好きな子居るからってバレンタインのチョコとか断ってるんだよ?」

『え…っだからって何?』


佐伯が断ってる事に一瞬驚いたけど、だからってあたしに関係無い。



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