【完結】しゅがぁLOVE
「むぅ…」
昨日までは、そんなふうに唸ると、
隣から「…今度はなに」なんて呆れたような声が飛んできて。
あんた馬鹿なんだ、なんていう礼央がいたわけで。
なんか、あたし礼央に脳内浸食されてきてる。
今までジュースとお菓子のことしか入ってなかった頭の中に、ぐるぐるとまわる礼央のこと。
呆れた顔とか笑顔とか、全部がぐるぐるまわってて。
モヤモヤするのに、思い出すたび胸がしまる。
あー、なんか。
なんともいえないけど、とりあえず。
「礼央のバカちん」
あたしの気持ち知ってせーぜー悩みやがれ!
「お前に馬鹿って言われる筋合いないんだけど」
「ぎゃッ」
突然後ろから聞こえた声に飛び上がって振り返ると、やっぱり呆れた表情の礼央がいた。
いや、なんでいるの?
「雑用、させられた」
最悪、と呟きながら、あたしの疑問に答える。