【完結】しゅがぁLOVE
*
やっぱりあとから思い返すと、
やっちまったなーって思うんだよ。
「次移動教室だよー」
「イエッサ」
敬礼のポーズをとると、何この人〜って目で見てくる、梓衣。
うるさいなっ、しょーがないじゃんか。
「あんたどうしたの?おかしいんじゃないの?」
「おかしくないっす。いつも常人っす」
そう返せば、はいはい、なんてやる気のない返事。
「あんたがおかしくない日なんて見たことない」
ぬ、なにおう!?
聞き捨てならない声を聞いて、キッと睨みつけた。
なのに梓衣はそれを者ともせず、溜息一つで片付ける。
ん、とあたしに教科書を渡してきて、受け取るのを確認したらすぐに歩き出した。
この、せっかち屋さんが。
頬を脹らませながらも、黙って志依についていく。