【完結】しゅがぁLOVE
「礼央は結局、あたしのことどう思ってんのさぁ…」
「…まだわかんないわけ」
「あたし馬鹿なんだもんー…」
「……そうだね」
諦めたようにそう呟いて、溜息を零した。
そしてゆっくりとあたしの目を覆っていた手のひらをどける。
急に明るくなった視界には、
さっきと変わらず真っ赤な顔の礼央が映って。
思わず泣きそうになる。
礼央はそっぽを向いて、目線を逸らしながら。
「……杏が好き」
初めて呼んでくれた名前と一緒に、そう呟いた。
「うわぁぁ…ん」
その瞬間に一気に涙腺が崩壊して。
堰を切ったように涙が溢れ出す。
もう夢かと思った。
だってそんなのあり得ない。
あり得ない、あり得ない。
「う、嘘だぁ…」