姫と竜 *王子が誘拐*
空は既に夕焼けに変わりはじめ 寒空に赤く燃え震えていた。
「エリーゼ!!」
遠くにその姿を見つけて叫んだが、また見失ってしまった。
足が早る。
こんなに走ったのは幾年ぶりだろう…
「エリーゼ! 待て待つんだ。」
ドレスを着ているというのに以外と足が早い。
[200歳の老体を考えろ全く。]
「エリーゼ!誤解だ。先程言ったのはそう言う意味ではない!言い方が悪かった!止まれ…。」
息も絶え絶えになり、足が止まったしまった。いい歳をして何をやっているのだ私は…
「誤解…って何?」
エリーゼが足を止める。
距離はあるもののエリーゼの声もしっかりとアクトの元へと届いた。