姫と竜 *王子が誘拐*
「兵だけ来させたから 後悔してるの?」
アクトの後ろから抱き締めた腕を掴む。
「……兵は名誉の死を遂げたのだ。それをそなたが後悔し否定したら残された家族の気持ちはどうなる?」
「……。」
エリーゼの瞳は虚ろに光を映さない。
[こんな心ない言葉では駄目か…]
「エリーゼ…」
「私が後悔するのは、兵の名誉を傷付けるの?でも私はこの国の人ではないわ……」
「……エリーゼ!」
思わず声にちからが入った。あまりに素直なエリーゼに動揺したのか、それともこの国の人ではないと言われたのが悲しかったのか…
「…はい。」
返事まで素直だ。
「あ 明日…亡くなった兵達の合同葬儀が執り行われる…事になるだろう。その葬儀に出席すればよい。」
「でも…」
「兵の家族に謝りたいのではないのか?」
[[私から逃げる事など許さない。エリーゼ…]]
「──わかった。葬儀に出るわ。」
エリーゼはアクトを見上げて答えた。
「!!」