だから、笑え
そう、初登場の日和の父親は元気だ。見ての通りピンピンしてるし、多少うざい位日和を溺愛している。この近くにアトリエがあってそこで仕事をしている親父さんは名のしれたアートコーディネーターで世界中を飛び回ったりして忙しいから滅多に赤塚家では会わない。
「んっ!?そこにいるのは天咲君だね!!なんで君が!!」
親父は不機嫌そうに俺を威嚇した。
時間がねぇ。絡んでると長くなる。だから手っ取り早く、
「晴哉さんの所へ」
俺の言葉に、親父さんは、その端正な顔を一瞬だけ真面目な色に変えた。こうして見たら男前なのに、残念だ。
日和が俺の服の裾をソッと掴む。
親父さんはフゥと深呼吸をして、
「…そうか、すまないね」
力無く笑った。
「パパさん…」
日和が親父さんを見上げる。親父さんは日和の頭を優しく撫でて柔らかく笑う。
「…アデュー」
…台無し。