親友!?幼なじみ!?恋人!?
慎吾の意見…
聞いてないような。
一番聞きたいのに。
慎吾をちらっと見ると、眉間に皺が寄っていた。
なんか、やな雰囲気。
「・・・・・ダメだ」
口を開いたかと思うと、思ってもみない返答に胸が熱くなる。
ダメってなに?
子どもがダメなの?
「おろせ、ってこと?」
声が震える。
何も言わないで黙ったままの慎吾。
そうなの?
黙るってことは、肯定って意味だよね。
“おろせ”っていう言葉がわたしの頭の中を駆け巡る。
自然と涙が流れおちた。
一番言ってもらいたくない言葉で、一番期待していた言葉とは真反対。
聞きたくなかった。
“ダメ”なんて子どもを否定されたくなかった。
ダメの奥に隠された“おろせ”って言葉も気づきたくなかった。