俺は年上 君は年下
第1章
俺だってそれなりの恋はした。
告白はいつも相手からだったけど、でもこれだって恋だって思う。
手も繋いだし、キスもしたし、それの次の事も経験した。
でも、決まって言える事は同級生。
つまり、同い年だったんだ。
最初は“好き”なんて感情は、これっぽっちも無かったんだ。
ただ“可愛いな、あの子”って思っただけで、恋愛感情ではなかったんだ。
今は現実から逃げる為に、そう思っているのかもしれない。
本当はもう恋に落ちていたのかもしれない。
君に、恋していたのかもしれない。
まだ俺の想いを背負えないと知っていても、恋をしていた。
年下の小さな君に――