この腕の中で君を想う


-白山奏斗side-


「……え?」

多分今、すごく間抜けな顔をしてると思う


…驚いた

風呂上がりに水を飲んでたら佐藤が来て


ついでだから手帳を渡して寝ようとしたら

あろうことか裾を掴まれてお礼を言われた



「これ…すごく大切な物なの。なくなったとき、かなり焦って、どこ探しても見つからなくて……すごく助かりました」

俺の裾を掴んだまま下を俯いて、虫の羽音のような小さな声で話す佐藤

時々顔色を伺うように上目遣いで見上げてくる




あー…

ヤバいな


「そう…そりゃ良かった」


こんなに可愛かったっけ?


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