ストーカークラブ
 それにしても、この脅迫メール、内容が殺すと言ってるだけに穏やかじゃない。このメールの後すぐにかかってきた美奈子からの電話。偶然だろうか?

 もやもやと、スッキリしない気持ちの信太は、地元の本当に信頼できる、親友の陽一に明日相談する事にした。

 その夜はあまり眠れず、朝になって、陽一に電話をかけると、もう起きていたらしく、話しを聞いてくれた。


「ん〜それってさ、信太の彼女に惚れてるやつが、お前と別れて欲しくてメール送ってきたんじゃないのか?」


「でもよ〜美奈子ってモテるタイプじゃね〜し、昭和な感じだよ?」


「いや、そういう地味〜な子が好きなマニアっているもんだぜ」


「前に陽一に話したけど、美奈子って虚言癖があるから、モテるって主張したくてメール送ってきた可能性もないか?」


「それはそれで怖いな。今の時代ネカフェとかあるし、フリーアドレスって、誰でも取得出来るアドレスもあるし。どっちにしても彼女にはこの事、言わない方がいいかもしれね〜よ」


「そうだな。朝早く悪かったな。じゃまた」


「おう。信太気をつけろよ! またな」


 陽一と話した事で、少し気持ちが楽になった半面、後で美奈子に会うのが憂鬱になっていた。


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