【短編】happy!
こんなに、近くにいる。
目は合わせてくれないけれど、こうしてあまり刺のないあっちゃんと会話をするのは…いつぶりだろう。
確か小さい頃にも、転んですりむいた私の膝を、あっちゃんはこうして手当てしてくれたんだ。
「…ねぇあっちゃん…」
「………」
返事は、ない。
あっちゃんが今、どんな顔をしているのかも分からない。
胸が、緊張でバクバクと音をたてる。
口にだすのは、怖い。
こんなに近くにいるあっちゃんが、また簡単に離れていってしまいそうで。
もう、こんな優しさ、2度ともらうことが出来ない気がして。
それでも…やっぱり。
「どうして私のこと…、嫌い……なの…?」
ピタリ、ハンカチを持つあっちゃんの手が止まった。