六人に届いた手紙
 家に帰ると、ポストを見てから家に入ってきた信太が手紙を持ってきた。


「優子〜この手紙お前宛てにきてるけど、差出人書いてね〜な」


 手紙の表にはプリンターで宛名が印刷されており、裏には何も書かれていなかった。封を切り手紙を取り出すと、すぐに目を通した。



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 優子様

 あなたは覚えているでしょうか?
 十一年前の八月五日、二十歳の誕生日で亡くなった私の事を。
 是非とも仲の良かった六人の皆様には、私の命日にお集まり頂きたいのです。

 場所は勝手ながら、優子様が住む島の民宿に決めさせて頂きました。

 八月五日の午後三時、
 丸山旅館に必ずお越し下さい。
                     加奈より
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