六人に届いた手紙
 そこで一呼吸置くと、恵子が叫んだ。


「私じゃない! だいたい朋子が加奈を殺したなんて思ってないもん」


「恵子の言う通り、ここに居る私達は、加奈が自殺したって知ってるじゃない?」


 亜紀がそう言うと、沙也加が涙声で言った。


「優子の推理はすごいけど、アリバイがないから、三人の誰かが犯人だなんて決めつけないでよぉ」


 優子は、この先を話さなければならない事に気が重かった。


「疑われて、嫌な気分になるのは当然だけど、最後まで優子の話しを聞いて!」


 幸子の一言で、優子は話す勇気をもらった。

 そして、闇の正体はもう仮面が剥がれかけている。

< 31 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop