幸せな結末
ヤダ、私ったら…。

つい自分の世界に入ってしまったことを反省した。

「大丈夫?」

一也さんは心配そうに顔を覗き込みながら聞いてきた。

「うん、大丈夫…」

私は呟くように返事をした。

もう、どこが大丈夫なのやら。

「ちょっと休憩する?」

そう言った一也さんに、
「うん、そうする」

少し動揺をしながら、私は首を縦に振ってうなずいた。


「やっぱり、ちょっと信じられないかも」

一也さんが言った。

「えっ、何が?」

そう聞いた私に、
「…同棲」

呟くように、一也さんが言った。

顔が紅くなっているのは、照れているからなのだろうか?
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