愛、故に

「ぶっ...わははっ」



アユムが笑い出した。



女は鋭くオレを睨むと
会場から出て行く。



「あらら、行っちゃった。
面白い子だね、さやか…じゃなくてさいかチャン♪」



アユムの言葉を聞くか聞かないかのうちに


オレの足は動いてた。



人混みの間をぬって

一点だけを見つめて。




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