愛、故に

「ちょ、待ってよ!」



やっと出口に着いたとき
後ろから呼ばれた。



振り向くと


さっきの失礼ブラザーズの
チャラ男じゃない方。



わたしは無視して歩き続けた。



「待てってば!」



肩を掴まれる。



「間違ってごめん…
さいかって名前なんだな」



わたしの目を真っ直ぐ見て
そいつは謝った。

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