たとえばあなたが



帰り仕度を済ませ外に出ると、大通りはイルミネーションに縁取られ、いつもとはまるで違う表情を見せていた。

「おお〜…これは…」

純粋に、心から美しいと思った。



小山は、この近くに有名なイルミネーションスポットがあると誰かが言っていたのを思い出した。

(今度、千晶と一緒に行ってみるか)

小山の中で、千晶に対する想いがどんどん大きくなっていく。

今こうして、待ち合わせ場所に向かう時間ですら、惜しいほどに。



早く会いたい、早くあの笑顔が見たい…―



自然に歩幅が大きくなる。

千晶に対して、まさかこんな感情を抱くことになるとは思いもしなかった。

まったくの想定外と言っていい。

果たしてこれが、どう転ぶか。



この気持ちはもう、どうしようもないところまで来ていた。




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