【完】キスミーアゲイン
…カオリさんにもこういう風に服を着させてあげたのだろうか、なんて考えてしまった自分に心の中で舌打ちした。
嫉妬、だなんて。
全て元通りにするとユキさんは私を抱き上げ、ベッドの真ん中に降ろして布団を被せた。
ユキさんのベッドはキングサイズの大きなベッドなので、こうして真ん中にひとりで寝かせられると、あまりの広さに居心地が悪い。自分のベッドはシングルだし。
そんな私の心境に気付くこともなく、ユキさんはベッドサイドに置いてあった煙草に手を伸ばして火を付け、ふぅ、と煙を吐き出した。