うそつきさる
「わあ、重い助けて~」

 クマさんは軽々と柱をどけてやりました。

「こんな軽いのに、本当に力持ちなの?」

「いや、なんと言うか……それより水だよ!」

 みんなは渋々と水の用意をしました。

 そこにネズミさんが言いました。

「ここはさるさんの倉庫だから燃えてもいいんだって」

 そんなことしているあいだに、わらの家は燃えてなくなってしまいました。

「どうしてくれるんだ!」

 さるはもう、怒りがおさまりそうにもありません。

「でも、宝の地図が、たくさんあるからいいじゃないの?」
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