片恋
その日、髪の毛を切った。中学2年から、ずっと伸ばしてきた、長い髪の毛を、今までの淡い期待を…。

次の日は、ちゃんと学校に行けた。

しかし、本当の悲劇はこれからだった。


私が学校へ行くと、井吹先輩と、だれか女の先輩が話している。

名札を見ると、『若野』と書いてある。

あの時先輩が言ってた人だ。若野さくら先輩だ。

話している声が、10mくらい遠くにいる私まで聞こえる。

「今日どこ行く〜?」
さくら先輩が言う。
「う〜ん、まださくらとプリクラ撮った事ないから撮りたい!携帯に貼りたいし。」

「わかった。じゃ〜あ、今日はプリクラ撮りに行こ!」

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