この出会いが奇跡なら-上-
この日の話はこれで終了。
成斗は教師に言われた通り、すんなり家へと帰って行ってしまった。
「光輝、悠紀、探すの手伝ってくれるよね?」
「馬鹿。当たり前だろ」と光輝がそう言ってくれた。
「仕方ねえなあ。成斗は仲間だし、お前の行動にはちょっと感心しちゃったし」
光輝に引き続き、悠紀がそう言ってくれて、あたしは、「ありがとう」とだけ伝え、まずどうするかを話あった。
「徹底的に聞いてきゃいいんじゃねーの?」
「なんて?」
「お前、馬鹿すぎ」
「な、なによ!」
「だから成斗がやったって先生に言った奴。知らねえかって」
「あーぁ、成程」
すると光輝に「お前の脳みそは空っぽか」ってそう言われた。
あんたに言われたくないんですけど…!
「昼休みまだあるんだし、さっそく探そうぜ?」
「あ、うん!」
悠紀の言葉で、早速行動開始。
愛子と皐月の二人も手伝ってくれることになった。