この出会いが奇跡なら-上-
「春成斗が万引きしたとこ、見たって言ってる奴、知らねえ?」
まるで脅すようにひるんじゃう程怖い目で、適当にどんどん聞いていく二人。
これは…すぐ見つかるかも。
というか、その前に、本当怖い。
あたしだってあんな風に聞かれたらすぐひるんでしまう。
その数十分後、昼休み終わりのチャイムが鳴る。
結局この短時間では、有意に繋がる情報は手に入らなかった。
その日の放課後、あたしの携帯が不意に鳴り響いて、パカッと開いてみるとm知らない番号からの電話だった。
「誰?知らない番号からだ」
「そういうの出ない方がいいよ」
「うん、そうだよね」
あたしは目の前の愛子に言われた通り、着信を無視して、成斗の話へと戻る。
「結局、こっちも情報集まらなかった。皐月が結構頑張ってたんだけど」
「…そっか、でもまだ時間あるしね」
「うん、そうだね!嘘だって事、証明してやりたいもんね」
「うん」
すると、またしても同じ番号からの電話。
「んー、出た方がいいと思う?」
「出たいなら出てみれば?」
「なんか酷ーい」
すると愛子は、ははっと笑って、あたしは恐る恐る着信ボタンを押してそっと電話に出た。