Freaky
「ちはる」

ちはるは一瞬ドキッとした。

「何。」

「今日は、帰り遅くなるのか?」

何だかやけに優しい。どうやら昨夜損ねた機嫌を直そうとしているらしい。
そこがまたうざい。と、ちはるは思う。

「さあ、知らない。父さんには関係ないでしょ。」

モソモソとパンを食べる。こんなに美味しいと思わない朝食は初めてだった。

「……。」

クソ親父の口元が歪んだ。メガネもずれる。
明らかに怒っている証拠だ。

 二人の間に沈黙が流れ続ける。
< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop