*エトセトラ*
何で…何でこんなことになってるんだっけ…

思い返してみるけど、何でこんな展開になっているのか分からない。どう考えても、和泉君の都合のいいペースに巻き込まれているだけだ。


「な、何で…そんなこと言うの…?」

「ん?だって、モカ全然俺に構ってくれないから。いつも勉強ばっかだし」

そ、そんなことないと思うけど…。

なんだかんだで、いつもスキンシップの激しい和泉君の思うままにされてる気が…。

そう思うけど、ここで反抗すると、今度はどう攻撃されるか分からないので言わないでおいた。


「も、もし…キスしなかったら…?」

「簡単。勉強道具捨てて、さっきの続きする」

「そ、そんな…!!」

どっちにしろキスじゃないっ!!

真っ赤になって抗議しようとするけど、和泉君は笑いながら「どうする?」と聞いてくる。


どうするって…!!どうしようっ!!


こんな理不尽な選択、私も無視すればいいものを、和泉君のおかげで思考回路は正常に働かない今、律儀にどっちがいいのか考えている。


えーっと、えーっと、どっちがいいんだっけ……

キスを断っても、結局、和泉君にキスされる…。おそらく、今度は激しいやつ…。


それならば、私が勇気を出して1回チュッとすませれば、そうすれば、穏やかに勉強が再開できるんだし…。


うぅ…よ、よし、じゃあ…。頑張ろう…


泣く泣く決心した私は、「モカ、早く」と答えを迫る和泉君に、勇気を振り絞って口を開いた。


「……うっ…、じゃ、じゃあ、目、閉じて…?」


真っ赤になって呟く私を見て、和泉君は満足そうに微笑み、「はい」とゆっくり目を閉じた。


ううっ…カッコいい…。じゃなくて。

が、頑張らなきゃ…。


覚悟を決め、ふるふると震えながら、和泉君に顔を近付けていった。


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