*エトセトラ*
カチカチになって動けないのをいいことに、和泉君は額や瞼、頬に、次々とキスを落としてくる。

「い、和泉君…っ、やっ…!!まだ、勉強が…!!」

恥ずかしくて、腕を突っ張りながら抵抗すると、和泉君は唇を離し、不満そうな表情で私を見つめてきた。


「……そんなに勉強したいのかよ」

いや、そんな、どうしてもしたいってわけじゃないけど…。

でも、この状況から逃れるため、コクコクっと思いきり首を振って頷いた。

とにかく、このままじゃ私の心臓がもたない…!壊れてしまう…!!


そんな切羽詰った私の様子を和泉君はじっと見つめ、何か考え込み始めた。


そして、再び口を開いたかと思えば……


「じゃあ、キスして」


と、訳の分からない要求をしてきた。


「………はい?」

パチパチと瞬きながら聞き返すけど、和泉君はニコリと微笑みながら、「モカからキスして」とハッキリ言い切った。


「な、なんで…?」

何でそうなるのっ!?ていうか、キスをやめてもらおうと抵抗したのに、キスしろってどういうことっ!?


「キスしてくれたら、今日はもう何もしない。大人しく勉強に付き合う」

「な、なにそれ…っ!!さっき、散々したからもういいでしょっ!?」

「……ココにはしてない」


そう言いながら、和泉君は私の唇を親指でなぞった。


「モカからして?」

熱い視線を向けながら囁く和泉君に、カーッと私の顔はさらに赤く染まっていく。


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