さぁ、跪いて快楽を乞え!
「今日の夕飯はエビピラフを作らせてみました」

まぁるくて白いお皿に盛り付けられているのは沢山の海老とコーンと人参とグリーンピースが入ったピラフ。付け合わせはニンジンとキャベツのブレゼにミネストローネだ。

なんだかニンジン率が高いな……。

「お前が作ったのじゃないのか?」

「何故私がそのような面倒な事をしなければならないのです? そんなのはしもじもの者のする事でしょう」

「……橘はしもじもの『じも』の部分だと思うが」

橘は薫の執事なわけだから……。

「すみません。どうやら私、聞き間違えたようです。もう一度、言っていただけますか? 言えるものなら」

「……」

何も言うまい……。
< 21 / 119 >

この作品をシェア

pagetop