学園ぷりんせす



「…と!いうわけで矢崎の脚を速くするために放課後練習だー」

「あの…練習は私一人で充分なんですけど…」

「俺らもリレーに出るんだよ、脚が速いからっつー理由でな」

「みなさんも脚速いんですか…?」

「桜抜いて、みんな100M15秒くらい。そんなかでも丈はズバ抜けて速いけどな」


このバカ先輩。何言ってんだ。


「私、大丈夫でしょうか…みんなの足引っ張ったらごめんね?」


上目使いで三年生二人を見る矢崎桜。顔真っ赤にしてどーしようもない。


「今日は俺様と矢崎二人で練習だ!さぁ、お前らは帰った帰った!」

「は?ふざけんなよ。お前絶対やらかすだろ。絶対危ない。なぁ丈!」

「…そーっスね」


俺に回すな。


「や、矢崎…今日は夜が暮れるまで練習しような…?ゴクリ…」

「はいっ!」


そんなこんなで俺と麗さんは強制的に帰らされた。俺もこんなことしなきゃいけないの?めんどくさ…



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