たった一人の親友へ
病院を出た後

隆也はあたしを家まで送ってくれた

家の手前までで言い、と言ったのに

あたしを最後までちゃんと送り届けてくれる感じが、隆也らしかった


それに答えるようにあたしは彼を家に上げ

また身体を重ねた


それがあたしの彼への感謝を表す方法だったから




真夜中

あたしと隆也がテレビを一緒に見て笑っていた頃

家のベルが鳴った


「はい。」


「あっ!さな?俺!翔!」







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