僕は君のもの
そんなことを考えながら台所に立つ直ちゃんの背中を盗み見る。
男の人が台所に立つ姿っていいなぁ。
見とれていたら直ちゃんが振り返った。
「はい。コーヒー。」
「美紀コーヒー苦手だよ?」
「半分以上牛乳入ってる。」
直ちゃんは美紀にカップを渡すと自分は床に座った。
「おいしい。」
「絶対こぼすなよ。」
あ。また子供扱い。
「ガキ。」
そう言われてほっぺに入れていた空気を慌てて抜いた。
「ハハッ!相変わらずだなぁ。美紀ちゃんは。
高校は?どうなの?」
どうって言われても困る。
「相変わらず…だよ?」