僕は君のもの
家に帰ってすぐ、彼から電話が来た。
「もしもしぃ?」
『美紀?まだ起きてた?』
「うん!どうかした?」
『悪いんだけどさ、明日やっぱ無理だわ。仕事入った。』
美紀たちってつき合いだしてどれくらい経った?
その間、何回デートの約束した?
その内、何回デートした?
何回、仕事を理由に断った?
「もういいよ。」
『マジで?よかった。また怒られるかと思った。
来週は大丈夫だと思うからまた連絡する。』
「そうじゃない。もう連絡してこないで。
美紀、もう嫌だ。」
彼が何か言うのが聞こえたけど無視した。
速攻で彼をメモリーから消去して携帯の電源を落とす。
なんでだろう。こんな時はいつも直ちゃんの顔が思い浮かぶ。
どんなことよりもそれが一番苦しいよ。