僕は君のもの
やっぱり子供扱いするんだね。
「直ちゃん。どんだけ飲んだの?すっごいお酒くさいよ!」
「あー、結構飲んだかも。久しぶりに酔っぱらったわ。」
「ほどほどにしなよ。」
「いーじゃん。ハタチ越えてんだから問題ナシ!」
ハタチか。
夕里さんを思い出した。
整ったスタイル。乱れのない巻き髪。完ぺきなメイク。
直ちゃんのいる世界はあんな人が当たり前にいるんだろうな。
美紀なんてまだ高校生で。自分で稼いだこともない。お化粧もまだまだ勉強中で。
何一つ敵わない。
子供なんだって思い知らされる。
でもね、それでも直ちゃんのことが好きなんだよ。
きっと誰よりも。
そして何よりも。