僕は君のもの
何も言えなくて、お母さんの目を見つめることしかできなかった。
「ダイエットだか何だか知らないけど、きちんとごはん食べないから生理不順とかになるんじゃないの?」
美紀の体を本気で心配してくれてる。
美紀も…、そんな母親になれるかなぁ?
自然とそんなことを考えて驚いた。
産む気なんだ。美紀。
今まで妊娠してたらどうしようかと悩むばかりで、その先のことを考えてなかった。
そうだよね。
妊娠しているのであればその先の…。
先って何?産む以外のことなんて考えたくない!!
「お母さっ…。」
「え?何?なんで泣くの!?美紀ちゃん!?」
「美紀ね…、に…妊…妊娠…したかもしれない。」
「は!?」
「…うぁ~ん!!!」
お母さんの驚く声と美紀の泣き声が響き渡った。