僕は君のもの
渡り廊下の影、壁にもたれかかるようにして直ちゃんが立っていた。
ウソ!今の見られてた!?聞かれてた!?
「直…ちゃん。いつからいたの?」
「美紀ちゃん来るの遅かったから迎えに行こうと思って。
そしたら叫び声が聞こえてさ。」
うわ~。全部聞かれてた…。
「今のは美紀ちゃんが正しいと思うよ?」
「でも…、でもね…。」
やばい。泣きそうだ。
「あんなこと言っちゃたらきっとイジメられちゃうよぉ。」
あ~あ。やっぱり我慢できなかった。
「話しかけられないのだってつらいのに、さらにイジメとか美紀ヤダよぉ。」
お弁当箱に顔をうずめる。
取り返しのつかないことしちゃった?
直ちゃん。助けてよ。