僕は君のもの



美紀の公開告白はあっという間に校内に知れ渡った。



おかげで男の子から変な誘いを受けることもなくなってスッキリした。



それに中村先輩の隣は居心地がいい。




お昼も二人だけで書道室で過ごすことが多くなり、中庭へ行くこともなくなった。






「ね~、先輩。」



「ん?」



「午後サボらない?」




中村先輩は黒板に落書きをしていた手を止めて振り返った。



「5時間目体育?」



「…うん。」



チョークを置くとその手で美紀の頭を撫でた。




「荷物、取り行くか。教室に。」




「うん!!」





美紀は笑顔で新しいヒーローに抱きついた。







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