秘密の★オトナのお勉強②
「よし!完成っ…!」
あたしは自分の想いを綴った便箋を二つ折りにし、封筒の中に収めた。
達成感で胸がいっぱいになる。
「…きっとアイツ、この手紙見たら顔がニヤニヤするだろうな!」
「絶対それはないと思うわよ?」
自分の世界に浸っていると、後ろから最近お馴染みな声が聞こえてきた。
びっくりして肩が上がる。
その様子を面白そうに見てきた彼女は、あたしの座っている隣のイスに腰を降ろした。
「また手紙書いてたのね?」
「…いいじゃないっ!現状報告をしてたのよ!」
「一回も返事返ってきてないのに?」
「…そ…それは…」
う…っと言葉が詰まるあたしを見て、佐田さん…いや、蘭は愉快そうに声を出して笑った。
…貞永がハリウッドに旅立って二年。
あたしには、ある重大な悩みがありました。
.