アリス逃走中
女王が鎌を下ろした。まだアリスは女王を睨んでいた。…なにが許せないのか分からないがそうとう怒っている。
「そのような顔をするな。…綺麗な顔が台無しだ。」
女王の言葉にとうとうアリスは我慢の限界を超えた。
「お前ムカつく。…顔とか行動、話し方、服装全てムカつく。…俺をからかってそんなに楽しいか?さっきからニコニコしやがって!……もうゲームは始まってるんだろ?俺は逃げる、じゃあな。」
そう言ってアリスはドアを開けて部屋から出て行った。女王は椅子に戻り深い溜め息を吐いた。
「…まだ説明の途中だったが良いとしよう。あ―あ、少しからかい過ぎだったな。……まぁどうせすぐ戻って来る。さぁ、ゲームの始まりだ。」