大空の唄


あたしにとってSONG OF SKYは



憧れで遠い存在だった


でも気が付けば一番近くにいる


家族のような存在になっていた


「今日はありがとう!」


「いえいえ、また来てね」


いつも優しくてあたしを応援してくれる翔くん


「絢音ちゃん、また連絡していい?」


「もちろん!」


少し甘えん坊で八重歯が見える笑顔が可愛い陽くん


そして、クールで生意気でムカつくけど
本当は優しい蒼空


3人に見送られゆっくりドアを閉めると


永遠の別れでも何でもないのに少し寂しい気持ちになる


「なぁ空、止めなくてよかったわけ?」


でも間違いなくここにあたしの居場所があって


あたしの帰る場所がある


「何で止める必要があるんだよ」


それだけで充分だ


「は〜本当…鈍感」


そう思っていた


「あ"!?」


そしてこの時あたしは
何故こんなにも3人の存在に安心感を覚えているのか


「なんでもねーよ」


知らなかった


< 145 / 378 >

この作品をシェア

pagetop