さよなら(短)
……………―――那緒。
黒髪を綺麗に巻いて
いつもは周りにいる友達もいなくて。
俯いてた顔が徐々に上がってきて
那緒の目が―――…
俺を捕らえた。
驚いてるその目に
「あたしと付き合って!」
そう響いた瞬間
涙がたまったのが分かった。
え――…?那緒?
泣いてる?
宮守さんは後にいる那緒に
気づいてないみたいで言葉を続ける。
「嫌だったら良いの!でもっ那緒ちゃんと別れたんなら――!」
那緒が俺に背を向けて走り出す。
振り向く瞬間
一筋涙がこぼれたのが見えた気がする。
ねぇ、どうして那緒?
なんで今、泣く必要があるの?
俺の足は勝手に走り出した。